主婦を悩ませる「100万円の壁」「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」とは?

最終更新日: 2018年8月07日

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税金や社会保険料が発生して、パートをしている主婦の手取りが減る年収を「100万円の壁」「103万円の壁」「130万円の壁」などといいます。

2016年10月1日からは、社会保険制度が変更されて新たに「106万円の壁」が主婦に立ちはだかることになりました。

こういった、「~の壁」と呼ばれる年収が、どうして主婦の仕事の妨げとなるのかについて、ここで解説していきます。

100万円の壁とは?

パートなどをして年収が100万円前後を超えると、次の年の6月から再来年の5月まで住民税が発生することになります。

100万円前後と表記したのは、住んでいる地域によって多少金額が変化するからです。

年収100万円というのは、月収に直すと

  • 100万円÷12=約8万3000円

となります。

この金額以下に抑えることで、次の年の月給から住民税が引かれることを防ぐことができます。

住民税は、年収100万円を少し超えた段階で、1万数千円は発生することになります。

年収100万円を超えなければ、まったく住民税が発生しないので、その差は大きいといえるでしょう。

主婦が100万円以下に収入を抑える場合があることから、「100万円の壁」と呼ばれています。

103万円の壁とは?

100万円の壁では住民税の問題でしたが、103万円の壁では所得税が問題になります。

所得税を導き出す計算方法は、比較的簡単なので少し詳しく説明していきます。

所得税の導き方は

  • (年収-給与所得控除-基礎控除)×税率

になります。

年収に単純に税率をかけて所得税が決まるのではなく、年収から様々な控除を差し引いた金額に税率をかけて所得税が導き出されます

給与所得控除額は、

年収が180万円以下の場合、年収×40%か、その金額が65万円に満たない場合は、65万とされています。

年収が03万前後の人は、給与控除は65万になります。

そして、基礎控除は38万円となっています。

つまり、

  • 給与控除65万+基礎控除38万円=103万円

が年収から引かれることになるので、103万円以下の場合、所得税が発生しないことになるのです。

この103万円には、他にも超えてはいけない理由があります。

夫の年収からは、給与所得控除や基礎控除以外に、配偶者控除という控除額が引かれているのですが、妻が配偶者控除の対象となるには、103万円を超えてはならないとされているのです。

配偶者控除は、年収から38万円を差し引くことができるので、夫の年収が330万から695万円以下で所得税率20%の場合、7万6000円税金が減ることになります。

また、住民税に関しても33万円の控除が受けられるので、3万3千円税金が減ります

つまり、所得税と住民税合計で10万9000円も税金が減ることになります。

控除がないと家計が一大事のイメージ画像これだけの恩恵を受けているので、配偶者控除の対象から外れると一大事です。

ただし、年収103万円を超えた場合、配偶者控除の対象からは外れるのですが、年収が141万円までなら配偶者特別控除という控除を受けることができるので、段階的に夫の税金が増えていくことになります。

もう一つ103万円に関することとして、夫の収入に上乗せされている家族手当があります。

家族手当を支給している企業の多くでは「税法上の控除対象配偶者」がいる場合に支給されるとなっており、妻が103万円を超える収入を得ていると手当てがもらえなくなります

このように、103万円を超えると様々な手取り収入を減らす要因があることから、多くの主婦がこの金額以内にパート収入を抑えており「103万円の壁」と呼ばれています。

年収130万円の壁とは?

ここまでは、税金の話だったのですが、130万円の壁は社会保険に関しての話になります。

主婦の多くは、夫の扶養家族に入っているので、社会保険料を払わなくても、健康保険や国民年金に加入していることなっています。

病院で治療を受けて3割負担で済むのも、65歳を超えて年金がもらえるのも、夫が厚生年金と健康保険に加入していて、妻である自分が扶養家族になっているからです。

もし、夫が自営業で、国民年金、国民健康保険に加入している場合には、妻も国民年金保険料、国民健康保険料を支払うことになります。

このように家計にとって非常にありがたい扶養家族という立場なのですが、扶養家族であるためには、年収を一定の金額に抑える必要があります。

その金額が130万円です。

130万円は月収に直すと

  • 130万円÷12=約10万8千円

です。

もし、この金額を超えると、扶養家族に入れないので、無保険加入者になってしまいます。

しかし、日本は国民皆保険制度があり、誰もが何らかの社会保険に加入していなければなりません。

ですので、国民年金と国民健康保険や、厚生年金と健康保険などに加入する必要があります。

この保険料の計算については、地域ごとの違いや世帯ごとに違ってくるので、詳しくは市区町村の役所や年金事務所で訪ねてください。

しかし、保険料の金額は結構馬鹿にならない金額になるので、130万円以内に収入を抑える人がいることから「130万円の壁」と呼ばれています。

106万円の壁とは?

ここまで、主婦に関する税と社会保険による制限を見てきましたが、新たに2016年10月1日から「106万円の壁」が加わることになりました。

106万円の壁は社会保険に関することで、厚生年金や健康保険などの社会保険への加入要件が変更されたことにより起因します。

社会保険の加入要件が

  1. 1週間の所定労働時間が20時間以上
  2. 月額賃金8.8万円(年間106万円)以上
  3. 勤続期間1年以上
  4. 学生以外

になり、年収が106万円を超えると社会保険に加入しなければならない可能性が出てきたのです。

この条件は、今の段階では社員数が500名以上の会社が対象とされていますが、今後社員数500名未満の企業も対象となるようです。

主婦が働きに出る際のポイント

主婦が働きに出る場合、「100万円の壁」「103万円の壁」「130万円の壁」、そして新たに誕生した「106万円の壁」があります。

この中で税金や社会保険料に最も大きな影響が出るのが103万円なので、主婦のパートなどで「103万円の壁」を意識する人は多いです。

しかし、実際には、住民税も払いたくないということで年収を100万円以内に抑えている人が多いです。

年収100万円は、月収8万3千円ですので、この金額を超えそうな場合は、少し働く時間について考えるようにしたほうがよいでしょう。

もし、パートなどにでる場合で、100万円など収入の上限を設けたい場合には、面接でも伝えておいた方が後々問題になることがないでしょう。

まとめ

主婦が働きだす場合、様々な年収の壁が存在します。

今後女性の社会参加が必要とされる中で、税金や社会保険制度は変更されていく予定ですが、また別の壁が登場する可能性もあります。

働きに出る主婦の方は、どういった働き方がしたいのか、手取りはどれくらい欲しいのか、世帯収入はどれくらいなるのか、をよく考えて働く必要がありそうです。

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